昨日8/19、カイコ穴の現地調査を案内しました。

以前、鷲峰山山頂で出会った鳥大の榎先生から鷲峰山の大規模土石流に関連した調査でカイコ穴を案内してほしいとの依頼があり、マーちゃんにも同行してもらって現地確認しました。土石流に起因した風穴などを利用したカイコ穴かもしれないということの現地確認でしたが、単に縦穴を掘って周囲に石を築いて雪を投入するタイプのものだろうとのことでした。ただ、これだけの規模(縦横一辺約8m、深さ約7m)のカイコ穴を掘るだけでも相当な労力が必要で、10人がかりでも2-3か月は要しただろうとのこと。さらに、石を築く作業にも大変な労力だったのだろうと思います。
道中、鷲峯の大規模土石流について先生から説明を聞きました。詳細を明らかにするにはさらなる調査も必要のようですが、ちんころなりに理解したイメージを少し紹介します。大昔、鹿野・吉岡断層に起因する地震で登山道鷲峯ルートの奥部(本滝、涸滝)周辺で大規模崩壊が発生、その土石流が下流部に流れて神社裏手の鷲峯渓谷(大門)のあたりまで巨岩が流出。さらには、河内川まで達して川をせき止めた可能性もあるとのこと。山崩れの原因として”地すべり粘土層”による地すべりも考えられるが、鷲峯周辺にはこのような地質はないため、地震による山崩れを推測しているということです。ちなみに、三徳地区には千軒原化石地すべり地の滑落崖の崖錐に生じた風穴があり、昔はそれを利用したカイコの卵を保管した小屋があったとのことも聞きました。鷲峯のカイコ穴も、もしかしたら風穴活用かもしれないということだったようです。
大谷の堀川の由来(猪谷からの洪水対策で設置した人工河川)や鷲峯部落内に見られる大石群の存在は先生が言われる大規模土石流に起因しているのかもしれません(ちんころの勝手な推測です)。

2件のフィードバック

  1. 榎です。カイコ穴へご案内いただき有難うございました。「不透水層による地滑り」は「地すべり粘土層による地すべり」に、「三徳山地区には崖崩れによる風穴」は「三徳地区には千軒原化石地すべり地の滑落崖の崖錐に生じた風穴」に変更していただけると有難いです。鷲峯集落のある扇状地は、小規模な土石流はあったでしょうが、ここ千年間ほどは安定していると思います。しかし、西暦2000年以降は地球温暖化のせいか気候が変化してとんでもない豪雨が降るようになっているので、大規模な土砂災害が起きる可能性が増しています。避難態勢の整備や避難訓練についてご検討下さい。

    • お知らせいただいた箇所、修正しました。
      この度はいろいろと教えていただきありがとうございました。いざという時、こういった知識があるのとないのとでは心構えやさらには行動に差が出るのかなと思います。
      今後も機会がありましたらいろいろお教えください。

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